池田内科医院 院長 池田桂三先生より

最近、EBMなるものに凝っている。EBMとは、Evidence Based Medicine の略である。”科学的根拠に基づく医療”が日本語訳にあたる。ここで重要なのは、主体は医者ではなく患者であるということである。医者がいくら科学的根拠があると思っても、それが患者に伝わらなければ、そして、患者が実際に自分の診断と治療に十分に納得して自分の考えでそれを選択しなければ、意味がないということである。つまり、「今、あなたに対して行う治療はこれこれこういうものであり、その治療は、世界中でこうした評価のある治療ですよ。他にも、こんな評価の治療がありますよ。」と示して、選択してもらう事である。

最近は、インターネットや専門書でも、そうしたことをサポートしてくれるものがでてきて、いちいち図書館に行って文献をひっくり返さなくても調べることが出来るようになった。たとえば、”腰痛”についての治療では、多くの整形外科医が、ただ意味なく電気を当てたり牽引したりして治療している。私からいわせると患者に「効果がないです。」とはっきり断ってからするのでない限り、患者からすれば、「医者がしろというのだからしないと治らない」と思って治療を受けるわけだから詐欺ではないかと思ってしまう。

クリニカルエビデンスと言う本でしらべると、(この本は、最近までの治療で科学的に有効なものや無効なものを世界中の文献から信頼できる報告だけを集めてまとめたものである。)”腰痛および坐骨神経痛”の項目に慢性腰痛、急性腰痛ともに、理学療法(超音波や短波ジアテルミー)は”有益性不明”、牽引は”無効ないし有害”である。脊柱徒手整復は”有益である可能性が高い”という項目に入っている。私のところに受診される患者で腰痛で苦しんでおられる方がいらっしゃるとカイロプラクティックやAKA(特殊な徒手関節整復術)をお奨めする所以である。私自身もしばしば小滝先生のお世話になる。いつも誠心誠意治療をしてくれる。もちろん腰痛は治ってしまっている。
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